中山連山と旧福知山線の廃線跡

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4 月 16 日:中山連山の岩場と満開のミツバツツジ楽しみ、山を一つ越えて最近整備され正式なハイキングコースとなった旧福知山線の廃線跡を歩いてきました。

中山連山に行った報告が Twitter に載っていました。紹介れていたブログを読むと、中山連山の岩場がとても楽しそうです。

まだ中山連山は歩いたことがなかったので、満開のミツバツツジを期待して中山連山をハイキングすることにしました。ただ中山連山だけでは距離的に物足りないので、少し足を伸ばして最近ハイキングコースとして整備された旧福知山線の廃線跡を追加することにしました。

中山連山は、岩場からの見晴らしがとても良く、ミツバツツジもちょうど見頃でとても楽しいコースでした。高御位山にちょっと似ている気がします。また旧福知山線の廃線跡は、初夏のような心地よい風とトンネル内のヒンヤリ感がとても良かったです。

景色と発見

ちょっと寄り道・最明寺滝

地図を見ていたら、中山連山のスタート地点から少しそれた所に最明寺滝というのがありました。ハイキングコースから逸れて少しだけ行ったところなので、せっかくなので行ってみることにしました。

滝自体は小さめな滝ですが、小さな社があり行場になっているような雰囲気でした。

滝自体は小さいのですが、滝に覆いかぶさるように大岩がそびえていとても迫力がありました。

中山連山の岩場

今回歩いた中山連山は、基本的に緩やかな上り下りの続くとても歩きやすいハイキングコースでした。この日はトレランイベントが開かれていたようですが、階段がなくトレランのランナーにとってもとても走りやすいコースだったのではないでしょうか。

しかし 1 カ所だけ難所と言える岩場がありました。多分慣れた人には普通の坂道感覚かも知れませんが、一枚岩のような急な露岩でどこを登ったら良いか戸惑いました。

よく観察すると左下から右上にかけて溝のようなものが走っていたので、ここを慎重に登りました。岩自体は表面がザラザラしていて意外と摩擦が大きかったので、思ったより簡単に登ることができました。

途中まで登り振り返ると、そこには武庫川沿いの平野が広がっていました。

少し左を見ると伊丹空港もはっきりと見えます。伊丹空港の夜景で滑走路の先に山が見える有名な構図がありますが、あの山は中山連山だったのですね。五月山なのかと思っていました。

次々と飛行機が離陸してきますが、わりと離れたところで旋回してしまうので騒音のわりにはあまり大きくは見えませんでした。

中山連山はミツバツツジが満開

二週間前に芦屋川からごろごろ岳と観音山に登った時にはまだミツバツツジはほとんど咲いていませんでしたが、今回はミツバツツジが満開でした。至る所にピンクの花が咲いていて先になかなか進めなくなってしまいました。

こんなにも花をたくさん付けるものだったかな?と驚くほどの花を付けた木がありました。

またハイキングコースに覆いかぶさったミツバツツジのトンネルも何ヶ所かありました。。もうキョロキョロと上ばかり見ながら歩いてしまいました。

ミツバツツジを見ていてふと思ったのですが、開花と同時に新芽を出している木と花だけが先に咲いている木がありました。新芽を一緒に出している木は葉が三枚なのでミツバツツジで間違いないのですが、花が先に咲く木はもしかしてミツバツツジとは異なる別の種類のツツジなのでしょうか?

旧福知山線の廃線跡

大峰山を越えて旧福知山線の廃線跡を目指して下ってくると、その廃線跡が走る谷を見下ろせる場所がありました。ここだけを見るとどこかの山間の渓流という感じです。

旧福知山線の廃線跡は、これまでもハイキングコースとしてガイドブックに紹介されていましたが、公式には立入禁止の場所でした。しかし昨年ハイキングコースとして整備され、公式なハイキングコースに生まれ変わりました。

トンネルに照明がないのは今までどおりですが、鉄橋を普通の橋のように安心して通過できるようになりました。

旧福知山線の廃線跡脇の桜の園

大峰山から下ってきた所は、桜の園となっています。満開から少し過ぎたくらいで桜がとても綺麗でした。

桜の園だけではなく、新緑の柔らかい緑に混じって桜の白が割と多く見られました。普通の山で見かけるよりも山桜の割合が高い気がしたのですが、もしかして桜の園に植えられていた桜が広がったのでしょうか。

旧福知山線の廃線跡のトンネル

旧福知山線の廃線跡は、廃線跡から見る武庫川の渓流も綺麗で良いのですが、一番のポイントはトンネルの暗闇です。

短いトンネルならばなんとかライトなしでも通過できます。しかし長いトンネルは、まさに漆黒の闇という言葉が相応しい暗さです。ライトがなければ、すぐ隣に人がいてもわからないほどの暗さです。そのためライトは絶対に必要です。

この日は陽気が良かったので沢山の人が歩いていたので、大抵人の声や足音がトンネル内に響いていました。

しかし時たま全く人の気配がなくなる瞬間が訪れます。分かっていても自分一人が取り残された気がしてちょっとした不安を覚えました。そしてまた人の声や足音が聞こえてくるとホッとすることに気が付きました。

ミツバツツジ以外の花

今回のハイキングではミツバツツジをたくさん見ましたが、その他にも色々な花が咲いていました。

キランソウはこの季節というよりも、もっと春の早い頃から咲いています。この花を見るたびに、こんな姿の宇宙人がいるのではないかと思っています。

意外と多く見かけたのがタムシバです。タムシバももっと早い時期に咲くと思っていたので、今回咲いているのを見て意外にに感じました。

いかにもこの季節の花と言えばアケビでしょうか。

アケビの花は大きな花と小さな花があり、この違いは何だろうとずっと思っていました。この違いは雄花と雌花なのですね。小さい花は雄花で、大きな花は実を付ける雌花だそうです。

中山連山の登山口からすぐの川沿いにはシダがたくさん生えていました。六甲山ではシダをほとんど見かけないので、すぐ近くの山とは言っても環境が違うようです。

ルートと注意点

2017-4-16

行程
山本駅(8:25)→ 最明寺滝(8:48)→ 中山(11:00)→ 大峰山(12:25)→ 旧福知山線廃線跡(13:27)→ 西宮名塩駅(15:19)
距離と時間
16.9km 約 7 時間(休憩を含む)
トイレ
山本駅上りホーム、西宮名塩駅
旧福知山線の廃線跡入り口にトイレが出来たという話を聞きましたが、どこか分かりませんでした。

ルート状況・注意点

  • ふじガ丘の住宅地との分岐から露岩帯が始まります。急ですが滑りにくい岩なので登りは難しくありません。しかし段差がないので下りは怖そうです。
  • 中山までは基本的に尾根上を進む一本道で、歩きやすい道が続きます。ただし中山自体が少し縦走路から外れているので、分岐に注意が必要です。
  • 大峰山への登りは、中山から下ってきて車道に出た所の反対側を登ります。車道は見通しが悪く横断に注意が必要です。尾根に出るまでは急な登りが続きます。
  • 十万辻からの道と合流するまで「山と高原地図」では破線コースですが、踏み跡はしっかりしていて迷う所はありません。
  • 十万辻からの道と合流して大峰山へ登る道は、筋違いの十字路になっています。左(谷側)からの道と合流したら、東(十万辻側)に数メートル進むと大峰山へ続く道があります。
  • 旧福知山線の廃線跡にはトンネルが数ヵ所あります。長いトンネルは、絶対にライトが必要な暗さです。ライトを正面に向けて(車で言うとハイビームで)歩く人が多いのですが、眩しいので足元だけを照らすようにしてほしかったです。

山に行く時はヘッドライトを常に用意していると思いますが、ヘッドライトの電池があるか確認していますか? 今回久しぶり(1 年ぶり)にライトを使ったら、途中で電池が切れてしまいました。予備の電池を持っていたので助かりました(注 1)が、使わなくとも時々点検することが必要ですね。

中山から下って大峰山に登る部分は、「山と高原地図」では破線のコースになっています。また地形図には十万辻からの道しか載っていませんでした。そのため中山から下りきって車道に出た所から十万辻からのコースと合流するまでの部分は道に迷わないか不安でした。しかしちょうどこの日は私の歩いたのと同じコースでトレランのイベントが開かれており、そのコースを示すリボンが要所毎に設置されていました。このおかげで道に迷うこと無く安心して歩けました。

費用

項目 金額 メモ
交通費 320 円 神戸三宮から山本
交通費 280 円 西宮名塩から宝塚
交通費 190 円 宝塚から神戸三宮
お茶 140 円
合計 830 円

暑いくらいの陽気で、朝駅に行くだけで汗をかいてお茶を購入しました。

神戸三宮から山本までは、宝塚からでも十三からでも所要時間にほとんど差はありませんでした。今回は乗り換えが少ない十三経由で行きました(注 2)。

ゴミ採集ゲーム

今回のゴミ採集ゲームの結果は、19 点採集して 1 ペアでした。

山本駅から大峰山までは、ミツバツツジの花に見とれて上ばかり見ていたからかゴミにあまり気が付きませんでした。反対に旧福知山線の廃線跡は、たくさんありすぎて拾うのを止めてしまいました。

参照と脚注

山登り 中山連山編 – Q たろうのブログ 櫻守の会「亦楽山荘」 旧国鉄福知山線の廃線跡、ハイキングコースに 秋に開放 – 朝日新聞

  1. こお言う途中で電池が切れることを想定しての予備電池です。真っ暗な中で電池交換をするために、予備のキーホルダーに付けるような小さい LED ライトも持っています。
  2. 阪急電車は、JR と同じくどの経路を通っても最短距離での運賃で行けます。