柏餅を食べながら高御位山と桶居山

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4 月 23 日:高御位山から桶居山まで播磨アルプスを縦走してきました。今回は、名物の柏餅を食べたかったので途中で鹿嶋神社まで下山してから登り返してコースの後半を歩きました。眺めがとても良かったのですが、それだけではなくミツバツツジと新緑もとても綺麗でした。

先週中山連山でたくさんのミツバツツジを見ましたが、まだ蕾の木もありました。そこで今週もまだ大丈夫ではないかと期待して加古川と姫路の境にある播磨アルプスを縦走することにしました。

いつもだったら高御位山から桶居山に直接向かうのですが、鹿嶋神社名物の柏餅を食べようと一旦鹿嶋神社に下山して柏餅を買ってから登り返し縦走を続けることにしました。低山だから下って登り返してもたいして時間はかからないかと思ったのですが、急勾配なため最後になって足にきました。

景色と発見

高御位山から桶居山へと続く播磨アルプスは、高御位山の 300m が最高地点という低山の連なりです。しかし岩がちな山なため木が育ちにくいようであまり高い木が生えていません。そのため遮るものが少なくとても見晴らしの良いハイキングコースです。

高御位山

今回は播磨アルプス東端の辻登山口から歩き始めました。最初少しの間見晴らしは無いのですが、稜線に出ると直ぐに展望が開けます。

このコースは元々木が少ないのですが、高御位山から鹿嶋神社までの南斜面は火災のために特に木が少なくなっています。谷筋以外には高い木がほとんど残っていません。

まずはこの写真右の一番高い高御位山を目指します。今日のゴールは見えませんが、前半の目的地である鹿嶋神社は、写真左の一番低くなった鞍部の麓にあります。

このコースはどこを取って露岩帯の上り下りがあります。コケたら絶対危険な感じがするので慎重に登ります。

露岩帯を二ヶ所過ぎると高御位山の山頂にある神社に着きます。見晴らしが良く、歩き始めの尾根も良く見えます。

高御位山からは、気持ちの良い尾根道を何度も上り下りして鹿嶋神社を目指します。

高御位山から少し進むと、これまで手前の山に隠れていて見えなかった桶居山が見えるポイントがありました。写真右上のピークが桶居山です。

こう見ると火災にあった南斜面(左側)と北斜面(右側)で木の量が全く違うことが良くわかります。以前は南斜面も北斜面と同じくらいの木が生えていたのだと思います。

この右のピーク手前に桶居山への分岐がありますが、鹿嶋神社を目指してピークをいくつも上り下りして進みます。

鹿嶋神社の名物は百間岩と柏餅

鹿嶋神社の近くに下山するルートは、東側の馬ノ背と西側の百間岩を通るコースがあります。今回は百間岩を通るコースで下山しました。

百間岩は、標高差にして約 80m。露岩帯の下りは、登り以上に危険な感じです。

慣れている人は走るように下っていきましたが、私は窪みを見つけながらゆっくりとジグザグに下りました。少し下った所に迂回路がありますが、その迂回路にたどり着くのもかなり怖い感じでした。

百間岩の怖い下りをクリアしたら、鹿嶋神社名物の柏餅です。

鹿島神社の参道に数件の茶店があり、どのお店もその場で柏の葉に包んで渡してくれます。

柏餅は二種類ですが、皮が違うだけで中はどちらもこし餡でした。

後半は、柏餅を行動食に馬ノ背を登り返して稜線に出て桶居山を目指します。

桶居山

高御位山と鹿嶋神社を結ぶ稜線から外れると歩く人が少なくなり、それまで聞こえていた街の音もしなくなります。またハイキングコースもこれまで多かった露岩がなくなり、風化の進んだザレた場所が多くなります。

しばらくは桶居山は見えないのですが、最後にバーンとまるで兜のような桶居山が現れ圧倒されます。標高差は 70m 程度ですが、これまで以上の急角度を見て登れるかと不安になります。

桶居山を越えてもスリリングな細尾根が続きます。すぐに転落するような細さではありませんが、ちょっと脇見をすると吸い込まれそうです。そのためほとんど足元しか見ないで進みました。

そして私が一番苦手な場所がこの送電線の鉄塔の下をくぐる所です。鉄塔をくぐる時に、もし背中のザックを引っ掛けたらと思うといつも以上に慎重になります。鉄塔の張りに手をかけ、ゆっくり這うように進みました。

怖い尾根は鉄塔の先のピークまでです。その先は両側を木で視界が遮られてしまうところが多くなりますが、その分安心して歩けます。

ミツバツツジ

先週は中山連山でミツバツツジを楽しみましたが、今週もミツバツツジがたくさん咲いていました。特に高御位山から次の西側のピークまでの範囲が一番たくさん咲いていました。

そのピークに登る途中でミツバツツジに囲まれてお弁当を食べている人がいました。私はなんとなく高御位山の山頂でのんびりしてしまいましたが、ここの方が見晴らしだけではなく花もあってより良い場所に思えます。

ミツバツツジは、山火事の跡にたくさん生えているような気がしました。これは自然とそうなったのでしょうか?それとも人為的に植えたものなのでしょうか?

何年かして、葛城山のヤマツツジのようにミツバツツジが一面に生えた山になると良いですね。

ミヤコツツジかな?

ミツバツツジの他にヤマツツジも咲いていました。

ただよく見るとヤマツツジに混じって色が違うツツジが咲いていました。

花の色的にはミツバツツジとヤマツツジの中間のような感じです。そしてガクの所を触ってみるとベタベタしています。これはヤマツツジとモチツツジの雑種、ミヤコツツジなのでしょうか?

新緑

播磨アルプスは木が少ないのですが、谷筋や北斜面の新緑がとても綺麗でした。

緑になる前の柔らかい緑がとてもいいです。

モウセンゴケを発見

このコースは何度か歩いたことがありますが、初めてモウセンゴケが生えていることに気が付きました。思ったよりも小さな草で、葉の大きさは 5mm 程度でした。

モウセンゴケは食虫植物の仲間なので、この水滴がネバネバしているのかと触ってみました。しかしほとんど粘着性はありませんでした。

もうすぐモウセンゴケの花が咲きそうなので、花が咲いた頃にもう一度来てみたいな。

その他の花

他にも色々な花が咲いていました。ただし余り馴染みのない花で、名前に今一つ自信がありません。

たぶんヒメハギで合っているかなと思います。これ、もし花が咲いていなかったら絶対に見逃していました。

ガマズミは秋になると赤い実を付けて紅葉します。

アオダモは葉の縁がギザギザになっていますが、写真の葉は縁がほとんどギザギザになっていないのでマルバアオダモだと思います。3 対の葉が付いていますが、一般には 2 対の木が多いそうです。

これが一番自信が無い木ですが、クロバイではないかと思います。

ルートと注意点

2017-4-23

行程
宝殿駅(7:46)→ 辻登山口(8:12-8:24)→ 北池と辻の分岐(8:59)→ 高御位山(9:48-10:08)→ 桶居山への分岐(10:46)→ 百間岩 → 鹿嶋神社(11:42)→ 馬ノ背 → 桶居山への分岐(12:47)→ 桶居山(14:10-14:24)→ 深志野登山口(15:24)→ 御着駅(15:51)
距離と時間
16.0km 約 8 時間(合計 45 分の休憩を含む)
トイレ
宝殿駅構内、高御位山、鹿島神社の鳥居脇、御着駅構内。

今回は辻登山口からスタートしましたが、南側の北池登山口からのコースもあります。北池は、宝殿駅と曽根駅のどちらからも同じくらいの時間だと思います。

ルート状況・注意点

  • 辻登山口は、小さな神社の道を挟んだ反対側にあります。
  • 急な露岩帯が多いので転落に注意する必要があります。特に下りは要注意です。鹿嶋神社裏の百間岩を下る時は、少し下った左手斜面(東側)に露岩帯を避ける迂回路があります。
  • 馬ノ背の登山口は、鹿嶋神社の大鳥居東側の駐車場を抜けて野鳥の森側に少し登った所にあります。
  • 桶居山から送電線の鉄塔先のピークまでは細尾根が続きます。
  • 日を遮る木が少ないので夏場は日差しに注意する必要があります。

費用

項目 金額 メモ
交通費 760 円 三ノ宮から宝殿
交通費 970 円 御着から三ノ宮
柏餅 480 円 一つ 120 円
ジュース 140 円
合計 2350 円

ゴミ採集ゲーム

4 点採集して「役なし」でした。

今回のコースはたくさんの人が歩いていたのですがほとんどゴミが落ちていませんでした。ゲーム的には面白くありませんが、ゴミが落ちていないコースは良いですね。