怖い思い出を払拭するため黒岩尾根から摩耶山へ

目次

今年の初めに黒岩尾根で山歩きとは別な怖い思いをして避けていましたが、年内に克服しておこうと意を決して黒岩尾根から摩耶山に登ってきました。帰りは嫌になるほど下りの長峰山から下山しました。

景色と発見

二週間前には紅葉が終わりかけとは言ってもまだ葉が残っていましたが、この日は落葉する木はほぼ完全に葉を落としていました。葉が落ちると尾根上では北からの冷たい風に晒されますが、葉が落ちた分南斜面では日当たりが良くなりポカポカな山歩きを楽しめました。

ハイキングの楽しみの一つは山頂でのお昼ごはんです。この日も摩耶山の掬星台ではいくつものグループが美味しそうに食べていました。最近ちゃんとお昼休みを取らずに歩いてばかりなので、余計に羨ましかったです。

秋の名残

落葉樹はほとんど葉を落としてしまいましたが、長峰山からの下りでハゼノキが真っ赤に色づいました。

ハゼノキ。かぶれるので樹液に触れないように注意。

本州のハゼノキは、沖縄から導入された木が野生化したものだそうです。昔はこの木の実からロウソクに使うロウをとっていたそうです。

注意:ハゼノキは、漆の仲間なので樹液に触るとかぶれるそうです。

ほとんどの落葉樹は葉を落としたと言っても、枯れた葉が冬の間もずっと付いたままの木があります。それがヤマコウバシです。

ヤマコウバシ。この季節、枯れ葉が付いた木があったらまず間違いなくヤマコウバシ。

ヤマコウバシの見分け方は、枯れ葉がしっかり付いているという一点で十分かもしれません。新芽が出る春先でもまだ枯れ葉が付いているので、いつ枯れ葉が新しい葉に置き換わるのか気になります。

冬の到来

黒岩尾根の流水はまだ凍っていませんでしたが、摩耶山の日陰には霜が残っていました。

摩耶山の山頂付近では日陰に霜が残っていました。

また摩耶山と穂高湖をつなぐ車道脇の水たまりが一部凍っていました。今シーズン最初に見た氷です。

小さな水たまりに氷が薄っすらと張っていました。

冬になると山でみられる花がほとんどなくなりますが、摩耶山と六甲山にはヤブツバキが多く生えていて、冬の間次々と花が咲いては散っていきます。

ヤブツバキの落花がたくさん。

椿の花はポトッと落ちるので縁起が良くないとも言われますが、落ちたあとも花がしっかりしていて私は結構好きかな。

ヤブツバキ。登山道に落ちている花もなかなかの風情。

今回の発見

黒岩尾根で葉の長さが 1cm 位で、小さい実を付けた針葉樹を見つけました。

ネズミサシ。枯れ葉になっても、葉の先端に触れるととても痛い。

名前を知らなかったのですが、ネズミサシというのだそうです。名前の由来は、昔この枝をネズミよけに使ったからだとか。確かにこの痛さはネズミも嫌がるかも。実際篠山の多紀連山を歩いた時に岩に手をかけると、この木、というか落ち葉が手に刺さって痛い思いをしました。

同じ所から葉が三枚(三本?)出ているのも針葉樹では珍しいのだそうです。

絶景ポイント

黒岩尾根にも明石海峡大橋から北鈴蘭台・箕谷の方まで見渡せる場所が有りますが、私は黒岩尾根コースの終点、摩耶山の電波塔がある所から少し北に行った広場のような所の黒岩尾根越しに西の方角を眺める景色が好きです。

摩耶山から黒岩尾根越しに北鈴蘭台方面を望む。見えている尾根を左からずっと進んできた。

「あそこを歩いて来たんだな」と通った尾根が見えるのと、その先に続く比較的平地の広がりがいいですね。

摩耶山に着いたら、ちょうどクルーズ客船「にっぽん丸」が出港したところでした。

ちょうどクルーズ客船が出港したところで、掬星台からは出港した船のシルエットが海に浮かんでいました。

この船は、神戸市みなと総局のクルーズ客船情報(注 1)によると「にっぽん丸」(2.2 万 t)だそうです。まだこのクラスだと巨大とは言えませんが、たまに来る 10 万トンを超える船だと山の上からみてもその大きさがわかります。

長峰山は摩耶山からカスケードバレーを超えた東に見える山です。長峰山には天狗塚と呼ばれる大きな岩が重なったピークが有ります。ここは 360° の展望が開けます。

長峰山(天狗塚)からの眺め。奥の尾根は打越山ので、そのさらに奥には大阪平野が広がっている。

ルート

2015-12-26
新神戸駅(8:21)→ 布引ダム(8:44)→ 市ケ原(9:06)→ 黒岩尾根 → 摩耶山(掬星台)(11:14)→ 杣谷峠(11:53)→ 長峰山(12:27)→ 阪急六甲駅(13:56)
距離と時間
11.9km 約 5 時間半(休憩を含む)
トイレ
JR 新神戸駅、布引の滝の上の展望台、市ケ原、摩耶山、穂高湖、阪急六甲駅

市ケ原を超えて黒岩尾根への登りに取り付くと急登が始まります。609m のピークまでには途中二つのピークが有ります。焦らずゆっくり登っていきます。

ピークを超えると比較的平らな道となりますが、すぐに一旦下ってまた登り返します。この鞍部の北側が切れ落ちているので通過に注意が必要です。

これを超えると西側に北鈴蘭台から須磨の方まで視界が開けてきます。あとは道なりに進むと南に方向が変わり樹林帯を抜けると摩耶山の電波塔群の所に出ます。

長峰山は、穂高湖のトイレ南側から入ります。途中には急に下ってまた登り返すところや、滑落注意な細くて脇が切れ落ちた部分もあります。長峰山(天狗柄)を超えると危険なところはありませんが、下山して住宅街に入っても急坂がずっと続きます。

長峰山からの急下りは応えますが、この季節は北風を避けた南斜面なためとてもポカポカなコースです。

費用

項目 金額 メモ
交通費 190 円 阪急六甲から神戸三宮
合計 190 円  

摩耶山に着いたらおしるこを飲もうと楽しみにしていたのですが、細かいお金を持っていなかったので諦めました。確認しなかったけど、1 万円札は使えたのかな。

ゴミ採集ゲーム

ゴミ採集ゲームの結果は、7 点採集して「役なし」でした。

ゴミ採集ゲームの結果。7点採集して役なし。

これだけ少ないとさすがに役は出来ないですね。

参照と脚注

  1. クルーズ客船情報 – 神戸市みなと総局